12月7日にOECD PISA2003の結果が発表された。前回は2000年に行なわれた。すでにいくつかのメディアで紹介されているように,読解力(reading perfomance)における低下が指摘され,文科省も苦々しいコメントを出している。
有り難いことにOECD PISA2003報告書全文は無料で公開されている。英文読むのも一苦労だが,今回の調査結果ではPISA2000とPISA2003の違いを比較できるという点で大変興味深い内容であるし,また,前回調査との違いなども注意深く読むべきだろう。先ほどの読解力低下も,全体というよりは下位層の低下によって分布が広がっていることなどがわかる。
単純に順位が下がったから学力低下したということではない。そのことの認識は,前回の学力論争のおかげでだいぶ理解が広まったのではないだろうか。いよいよ,実効ある学力論を始める時期が来たのかも知れない。
最近のコメント