新世代ゲーム機が出揃い,注目されていたレースの行方は,現時点で任天堂のWiiが圧倒的な優勢のようである。ファミリー・コンピュータをヒットさせ,この分野を開拓した歴史を持つ会社が,原点に戻って再び成功したともいえそうだ。
その勝因については,早耳の方はご存じのように,あのWiiリモコンという新しいインターフェイスの開発と導入がある。ワイヤレスであることは,他のゲーム機でも同じなのだが,デザインや操作スタイルを一新したこと。それに併せてミニゲームソフトのラインナップで魅力を伝えた点が任天堂らしい。
Wiiの専用Webサイトでは,実際にWiiリモコンでゲームをプレイしてもらった体験映像が山ほど公開されている。日本人はもちろん,アメリカやドイツやイタリアの人たちまで,テレビの前でリモコンを持って身体を動かしてプレイしている様子は,見ているだけでも楽しい。
その中に,Wii Sportsテニスを体験する女性の映像がいくつかあるが,こちらの女性の映像は興味深い。Wiiリモコンの操作を初めて体験して,使い方を見いだしていく様子がちょこっとだけ見られるからだ。(はい,そこ。こういう女性が好みなんだ…と話ふくらまさないように)
こんな風に,いろいろ探索して学習しながら体験していくのは楽しい。そして見ているこちら側も「やってみたい」と思うものだ。こういう「わくわく」が,偏在する学習のタネなのだなぁと思う。
さて,Wiiリモコンに関しては,別売りで単体購入が出来る。3800円プラス税。実は,このリモコンは,Bluetoothという無線技術をベースに開発されたもの。このBluetooth技術はパソコンのマウスなんかにも利用されている。
つまり,Wiiリモコンは,マウス代わりに使える可能性があるのだ。そしてすでにインターネット上には,Wiiリモコンをパソコンのマウスならぬポインタとして利用できるようにするソフトが開発されて公開されている(Mac)(Win)。
というわけで,学校のパソコンをWiiリモコンで操作しながら授業したら,子どもたちからの注目度アップは間違いなし。デジタル教材をWiiリモコン使ってページをめくったり,ポイントしたり,線を引いたら,なんか来年前半までだったら格好いいかも知れない。
すでに工学分野では,学会発表にWiiリモコン使う人が出てくるんじゃないかという話題まで飛び出している。花札からビデオゲーム,ゲームウオッチからファミコン,そしてDSやWiiリモコンへ…,いやはや任天堂はいろんな意味で社会に影響を与えてくれる会社だ。その探索の過程がある意味で魅力的なのかも知れない。
最近のコメント