大学の講義にかかわるシラバスや講義レジュメ,講義内容などの情報を無料で公開するOpenCourseWare。これは米国のマサチューセッツ工科大学(MIT)で公開されたMIT OpenCourseWareとして有名だが,日本でも複数の大学で公開されることになった。
2005年5月13日に日本OCW連絡会が発足したようだ。当初は,大阪大学,京都大学,慶應義塾大学,東京工業大学,東京大学,早稲田大学の6大学で構成。各大学すべての授業が対象ではないにしても,すでにこれまでの蓄積をOCWの規格にデザインした形で公開がスタートしている。
複数の大学が連絡会という形をとりながらスタートしたということにいい意味で驚きを感じた。任せる人に任せれば,日本でもこういった動きを起こせるのかと希望が持てるという意味でもグッドニュースだ。「MITをお手本に」というあたりが,いかにも日本的であるし,だからこそその強みが発揮されたとも言えるし,なかなか興味深い。
こういったOCWのような素晴らしい試みを賞賛しつつ,一方で,比べものにならないほど低レベルな「教育らくがきFiles」を本サイトも頑張っていこうと思う。そっちが50人なら,こっちは1人だ。負けんかんね。
それにしても,exCampusの方は,当初の公開時期が過ぎてしまっているが,ほったらかし状態で削除さえされぬまま。願わくは,Ver3.0なり,Ver2.5(bugfix)なんかをリリースしてから終わって頂きたい気分だが,どうだろう。個人が気軽に使えるe-learningシステムとして広まることを期待しているのだが,なまじOCWが好評になり,それに会員制掲示板やメーリングリストをくっつけるシンプルな手段でうまくいくとしたら,exCampusはどうなるのだろう。
それにしても, 日本OCWの登場は,カリキュラム研究にとっても無視はできないし,そのまんま私の学会発表で触れざるを得ない。土壇場になって,またいろいろ考え事が増えてしまった。
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