原稿書きの気晴らしにWebサーフィン。時間をそっちばっかりに費やしてしまいそうだが,ちょっと気になるニュース。韓国の大学入学試験定時募集にて,出願受付のインターネットサーバがダウンして,〆切延期という騒動があったらしい。
韓国の受験大国ぶりはテレビでも毎年おなじみで知っている人も多いと思う。そしてインターネットや携帯電話の利用に関しても大国なのだが,大学受験の出願手続きがほぼインターネット出願に切り替わっているとは初めて知った。そして毎年のごとく,〆切間際の手続き処理の集中によるサーバーダウンが懸念されていたらしい。
そして今回,とうとう〆切延長騒ぎになってしまったということのようだ。当初,願書受付の〆切は28日昼12時までだったそうだ。(韓国語はわからんので,翻訳サービス経由の情報収集である。間違ってたらごめんなさい)ところが,いつものごとく間際まで状況を見極めようと手続きを控えていた受験生たちが,まるでネットオークションみたいに最後の瞬間に一斉に手続き処理を行なった。そのためアクセスの集中によってサーバに高い負荷がかかって,まともに処理できなかったらしい。
韓国教育省は,一旦〆切を午後5時まで延ばしたが効果がなく,結局一日延ばして29日まで受け付けるということになったわけだ。これに怒ったのは受験生たち。猛烈な講義がオンライン/オフライン上で巻き起こっているらしい。
サーバダウンの原因について気になったので調べてみた(おいおい,原稿書きどこへ?)。最初はうがった見方で「どうせWindows系サーバ使っているせいじゃないの?」と思って,願書受付代行業者であるuway(http://www.uway.com/),applybank(http://applybank.jinhak.com),apply114(http://www.apply114.com),apply4u(http://www.apply4u.com)の4社のサーバーマシンをNetcraftで調べてみた。Netcraftというのは世界中のインターネットを調査しているサイトで,サーバに関する情報を調べることができる。
調べてみると,確かにWindows系サーバを利用しているところもあるが,Linux系サーバを大量に立てている会社もある。マシン自体の問題というわけでもなさそうだ。やはりアクセス集中による分散処理のまずさだろうか。一部の報道では,何者かによる意図的な工作によるアクセス負荷疑惑もあるらしく,捜査当局まで動き出したらしい。
う〜んと思って,もう少し情報を集めてみたら,どうも出願受付サーバの容量問題ではなく,受験料決済サーバの処理が追いつかずに出口のところで詰まっていたらしい。なるほど,確かに決済部分は金融機関との接続などもあり処理にも負荷がかかりそうだ。そのシステムがWindows系だった‥‥なんてのは邪推か。
今後,日本の受験手続きが電子化されていくのかどうかはわからない。大学入試センターはそこまでやる気はないだろう。少なくともやる気になるだけでも5年かかりそうな雰囲気である。けれども,携帯電話を入り口として考えれば,願書受付と決済のインフラはすでに整っているといっていい。もちろんその場合でもアクセス集中による高負荷の問題は同様に発生するが,たとえばこういう業務用Web配信機器をしっかりと導入したり,集中を防ぐための手続き段取りを工夫するようにアレンジすることで,問題を回避できるのではないだろうか。
e-Japan構想もいよいよ活用段階へと移行することになる。大学受験の出願手続きなどがインターネットや携帯端末から可能になる時代は,遅かれ早かれやってくると考えて,諸々の準備をしておかないと‥‥。
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