4月24日は「全国学力・学習状況調査」の実施日である。新聞報道によれば全国3万2756校の小中学校が参加するという。これは対象となる3万3104校の98.95%にあたるらしい。
思うに私たちのテスト嫌いは筋金入り。ん?もしかしたら私たちは逆説的にはテストが大好きなのか。よい点数を取る事への飽くなき執念。そんな私たちだから長い年月テストを止めなければならなかったのかも知れない。
テストや調査で「よい成績を出したい」心理。言い換えれば「ありのままを出せない」病。匿名性を好む特性がこんなところにも表れているのだろうか。
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京都市教委が,パソコンを使った教科指導の実態調査において,指導できる100%となった過去の実績を継続させるために,回答内容を回答者に見直しさせたというニュースも報道された。
朝日新聞社asahi.comの記事に掲載された京都市教委情報化推進総合センター担当者のコメントは唖然とする。曰く「文科省の趣旨に沿ったアンケート結果を求めるためには必要な指示だった。違和感があるかどうかは個人の受け止め方の問題だ」と。
この担当者の置かれたシチュエーションを想像するのは容易い。けれども,「現状調査」の趣旨と「文科省が推進する教育の情報化」の趣旨とは,別物であるはずなのにこの言い訳である。
メディアに突っ込まれても,とりあえずそれっぽくコメントしておけばのど元過ぎれば熱さを忘れるとでも思っているのだろう。むしろ,思っているんじゃなくて,脊椎でそう動くようになっているのであろう。こういう人々を追い詰めても,最後に出てくるのは「何も考えてませんでした」という白けた結末である(脊椎で動いてるんだから,そりゃそうだ)。
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全国学力・学習状況調査については,小学校6年生と中学校3年生の全員が受ける「全数調査(悉皆調査)」である必然性がないとよく言われる。
私たちも統計学の授業でそのように習うし,実際,これほどの大予算を掛けて得られる成果はないことは明らかである。
それでも全数調査をするのは,それが純粋な研究調査ではなく,行政調査だからである。もうちょっといえば,ここにも政治の季節が到来しているというだけである。理屈ではないということ。
衆議院教育再生特別委員会でも,民間委託に関する質問などやりとりが行なわれて,直接的ではないがこの問題に関する様々な思惑や疑惑が見え隠れしている。他の分野に比べればマシではないかと思うのだがどうだろう。
とにかく試験前夜の今夜は,あちらもこちらも関係者はピリピリしている。何事もなく終わることを祈ろう。
そして,大事なのは終わった後なのだということを,誰もが意識しなければならない。
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