読売新聞Web記事「学力の差、「親の所得が影響」75%…本社全国世論調査」のような内容は,「〜との意識を多くの人が持っている」という記事の書き方からもわかるように,あくまでも意識調査である。
本当に所得格差は学力格差へと連関するのかについては,いろいろ調査があり,条件によってはそうとはいえないこともある。たとえば日本全国どこでもその現象があるわけではない,とか。けれども,全国報道でそんな論が取り上げられると,人々の意識は自身の周辺実態とは別にそのように染まってしまうものかも知れない。
子どもの学力や学習意欲が向上するための家庭内条件とは何か。そんなことを考える長い長い土日を過ごして,必ずしも所得だけが全てではないとあらためて思った。ブルデューを始めとして論じられる経済資本と文化資本の関係も確かに働いているとは思うものの,それは単に個々の家庭の所得という形ではなく,社会全体が教育施策に費やす程度も変数になるだろうし,あるいはそれに値する経済活動からの効果のようなものも無視できないかも知れない。いずれにしても,単純でないことだけは確か。
また,たくさんの人たちに出会った。初対面ながらも気さくに迎えていただいたことに感謝。私の場合,笑顔と度胸が資本です。
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