本日の「視聴覚教育メディア論」の講義で,テレビとビデオの歴史を語った。最新動向として,先日発売されたばかりの動画再生機能付きiPodの紹介を熱っぽく語ったら,学生から「なんだか,話し方でアップルが大好きな印象を受けたのですが」と鋭いコメント。バレバレでした。
先日発表された新iPodと新iMac。教育らくがきのアップル好きはすでに周知の事実だが,それにしたって今回の新製品がモバイル・ラーニング分野に与える影響は大きいと思う。米国では,人気テレビドラマを過去のものはもちろん最新放映分も放送後翌日に購入できるといったサプライズ発表もあった。
しかし,何よりもPodcastの世界に「ビデオPodcast」が加わるということが,一番のニュースである。つまり,自分で短いビデオクリップを制作して,ブログに定期的にアップすれば,それは個人ビデオ放送局になるということだ。
このビデオPodcastの可能性は,従来のPodcast(ここではラジオPodcastとしよう)よりも広い。これまでのラジオPodcastは音声のみである点で,ある意味個人制作が難しい代物だった。え?音声だけだから楽なのではないか?とお思いかも知れないが,実は表現手段が制限されている分だけ,センスや技能が必要なのだ。簡単だと思う人たちや現在制作している人たちは,そういうセンスや素養を持っている人たちというだけである。
逆にビデオPodcastになると,ずいぶんと敷居が低くなる。というのも,ビデオカメラの普及と活用のされ方を考えると,結構な素材がすでにあちこちで眠っている可能性があるからだ。アップルが用意していたiMovieというソフトは,そうした眠っているビデオ素材を掘り起こすソフトであった。そしてこれまではDVDに焼いて楽しもうというアプローチだったのである。しかし,ようやく新たな楽しみ方として動画対応iPodが登場した。
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遊園地つながりで,いま気に入って聴いているのが,米国ディズニーの50周年記念ポッドキャストである。たくさんのファンを持つディズニーランド,その本拠地ともいうべきロサンゼルスのDisneyLand(日本語版)が今年開園50周年を迎えた。それを記念して様々なイベントが行なわれているのだが,その一つがiPodとインターネットラジオを組み合わせた「ポッドキャスト」Podcastという技術による50周年番組放送だ。
ポッドキャストもしくはポッドキャスティングという技術は,たとえばiPodに付属しているiTunesというソフトなどの対応ソフトが起動するたびに新しい番組がないか自動チェックしてくれて,あれば自動的に手に入れてくれるという仕組みである。さらにiPodという音楽再生機を持っていれば,音楽の代わりに番組を自動的にセットしてくれて,出先でもiPodで番組が聴けるというわけなのである。これをポッドキャストという風に呼んでいる。技術というほど立派ではないが,ラジオ番組をオンデマンドで楽しむ手段というわけだ。
そしてディズニーが直々に提供しているのが「Disneyland® Resort 50th Anniversary Podcasts」というわけである。もちろん英語の放送。それでも皆さんにお馴染みの世界を様々なインタビューや入場者の生の声などで紹介する,大変魅力的な番組になっている。英語ヒヤリングの教材としても価値あるのではないだろうか。
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カリキュラム学会第16回大会(2005)の最後は,2つの課題研究だった。一つは「目標に準拠した評価の課題」。もう一つは「新しいカリキュラム研究の模索と展望」というテーマ。評価の方も興味があったが,それは録音してもらうことにして,新しいカリキュラム研究の方を聞くことにした。
司会者と登壇者は,それぞれ実力派の若手研究者。そして指定討論者は我が師匠でもある安彦忠彦先生。いつもよりはフレッシュなメンバーによって,どんな新しい課題が提示されるだろうと,わくわくしながら聞いていた。けれど,わくわくは次第にもやもやに変わり,最後にはフラストレーションで終わった。いまから,ちょっと乱暴で勝手なことを書くけれど,どうかお許し願いたい。みんな,よき先輩方ばっかりだから,こんな形で取り上げるのはアンフェアでとても失礼だと思うけど。
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